タイ洪水被災地域の子どもにやさしさと文房具をとどけます!

2012/3/9 ドゥアン・プラティープ財団に文具とご浄銭を寄付



  ドゥアン・プラティープ財団という、洪水被災者支援に力を入れている団体に文具とご浄銭を寄付してきました。
  財団付属の学校では、洪水被災遺児や、被災して家屋を失った方々が身をよせているそうです。
  この財団は、スラム支援団体で、スラムの子ども達の幼稚園の運営や、スラムや農村の子ども達の進学を支援して
  いる団体ですが、自然災害で支援が必要な人たちへの支援にも積極的に活動しておられます。
  こちらに、ノート、エンピツ、色鉛筆セット、サッカーボール、バトミントンセットを寄付し、洪水被災した子ども達へ。とお願いしてきました。


  お仕事が非常にご多忙の中、現地でご協力してくださった内田さんも一緒に写真をとりました。逆遠近法で、とても大きく写っています。
  内田さんは、支援する団体を探して話を通してくださり、文具の買出しや施設の訪問にお付き合いしてくださいました。
  アジア経営者連合のナムジャイプロジェクトという洪水被災者援助活動にも積極的に参加されており、
  水が溢れている真っ只中に軍や警察の特殊車両を借りて、集めた寄付を食料や水や毛布にかえて、
  避難所や身動きの取れない人々に自分達の手で配る。という素晴らしい活動
をなさっていました。

  写真右は、今回の活動で文具を買って清算しているところです。
  600冊のノートがレジに積まれています。おばさんはビックリしてましたが、
  洪水で被害にあった子ども達に届けるんだ。と、説明すると、それはいいね。と言ってくださいました。

2012/3/10 キティーラット副首相と財団代表より感謝状



  ドゥアン・プラティープ財団主催の、タイ洪水被災者および東日本大震災津波被災者支援のイベント中に、
  タイ副首相のキティーラット氏、財団代表のプラティープ女史より感謝状をいただきました。
  写真左が、プラティープ女史で、真ん中が財団の理事長のサント氏です。
  日本で寄付をしてくださったみなさん、現地で活動を支えてくださった内田さんのおかげです。ありがとうございました!


  感謝状です。左の署名が、キティラット氏のものです!

  少しの時間ですが、財団を訪れた際にプラティープ女史とお話する機会がありました。
  とてもやさしい雰囲気をお持ちの方でした。

  彼女はスラムの出身で6才より路上での物売りをはじめ、16才より近所の子ども達に読み書きを教える活動を始めました。
  折りしも、スラムの問題が注目されていた時期で、ジャーナリストの目にとまり支援されるようになりました。
  献身的な働きが認められ、26才になる年にアジアのノーベル平和賞と呼ばれるフィリピンのラモン・マグサイサイ賞を受賞し、
  その2年後、傑出した若者に送られるロックフェラー賞を受賞しました。
  それらの賞金で財団を設立し、『教育が生活を変える』の精神で、スラムや貧しい農村の子どもを支援する活動を行ってらっしゃいます。
  つい最近も、南部の津波遺児の支援のための募金を集めるためのサインクリング募金活動で、
  クソ暑いタイを/10日間で800キロの自転車ツアーに参加なさいました。
  団体のTOPに立たれた後も、このように子ども達のために汗をかくという姿勢に感銘をうけました。

  財団の活動の一例について●ココ(財団のHP)●にリンクをはらせていただきます。
  義務教育が受けられないタイ社会の矛盾について考えさせられます。
  財団の活動を知ることは、タイ社会の矛盾を知ることだと感じました。

  活動は、スラムにとどまらず、自然災害で被災した子どもたちの支援も行っていらっしゃり、私達も恩を忘れてはいけません。
  東日本大震災・阪神大震災の折り、子ども達とスラムをまわり
  東日本大震災の時はたった1日で90万円集めて
  日本に送ってくださったそうです。数100円/1日という人がほとんどの地域でのことです。
  今回の私の活動は、スラムを支援するものではありませんでしたが、
  ほんの少しでも、タイの人たちに恩返しになってればいいな。と、思っています。

2012/3/9 クロントーイスラム



  財団は、バンコク最大のスラムのクロントーイスラムの中にあります。
  寄付を納めに行ったときに、財団の方が案内してくださいました。
  人がすれ違うのがギリギリぐらいの通路があり、両脇にギッシリ家がつまっています。
  ちょっと、中をのぞいてみた所、10畳ぐらい?の大部屋が一つという感じでした。
  また、右の写真をみていただきたいのですが、沼のように水がたまっている所が多く、
  そこに、ゴミが浮かんでいます。沼の上に、高床にして家を建てているイメージです。
  ですのでところどころ、きつめの臭いのするところもありました。
  ここで、ギリギリの生活をしている人が、震災の時にお金を出し合って、私達日本人を
  支援してくださったと思うと、とてもやさしい気持ちになりました。
  スラムと言っても荒んだ感じは無く、ところどころで井戸端会議に花が咲いていました。


  財団の事務所で、財団から推薦された奨学生を受け入れている仙台育英の教諭の方とお話しする機会がありました。
  貧しい家庭に生まれながら勉学に励み、現在は大学に進学中とのことです。
  仙台育英の先生のお話によると、日本人と同じ授業を受けており、1年目は苦労したようだが2年目からはだいぶ慣れたそうです。
  非常に勤勉で、先生方からのとても評判がよかく、二人は、女子サッカー部に所属し、みんなと遠征に行くなど普通に活動していたそうです。
  国を挙げての奨学生に選ばれるほど優秀で勤勉で、日本語、タイ語をマスターした貧困を知る彼女らが将来どのように活躍するか楽しみですね。

  最後にもう一つ。スラムの子がオランダの大学を卒業した話は●ココ

  

収支報告とまとめ


  139,000円と48米ドルを両替して、53,422バーツとなりました。
  アラブ人の両替商を使ったのでレートは銀行より3%程度よかったですが、添付の画像の通り、両替明細はショボイです(笑)
  余談ですが、たいていの場合クレジットのキャッシングのレート(※帰国後すぐ繰り上げ返済した場合)が最強なのですが、アラブ人両替所はそれよりもよいレートでした。
  文具を、15,525バーツ分購入し、37,800バーツを現金でドゥアン・プラティーブ財団に寄付しました。

  当初、自分達で全部文具にかえて被災した学校に届けるという計画で、そのような趣旨でご寄付をいただきましたが、
  被災した学校は早めの夏休みに入っており、支援をとどけられない状況でした。
  そこで、洪水被災者の支援を行っているドゥアン・プラティーブ財団に、文具とお金の形で寄付することにしました。
  学校何ヶ所か回るのであれば、ご寄付を全部文具にかえることもできました。
  しかし、ご寄付を全部文具に換えると、ノート2000冊等、わけのわからない膨大な量になってしまい、
  財団に寄付をするのであれば、全部文具というよりある程度現金の方が有効に活用してくれるのではないか。
  と考え、ご寄付の2/3程度を現金で寄付。という形にしました。
  現地で趣旨を独断で変えてしまい、申し訳ありませんでした。



  今回の洪水被害についてタイ政府に渡った寄付金は、被災者のために使われた形跡はないそうです。
  著名な団体も、集めた寄付をどのように使っているのか収支を明確にしていない所が散見されます。
  ちゃんと寄付したいのなら、自分達で直接届けるしかない。と、おっしゃる方もいらっしゃいます。
  そうは言っても、自分でとどける。って思った以上に難しい。特に、海外であれば。
  なんらかの形で活動は続けたい。と思います。
  しかし、困っている人に支援を届けるためには、どうしたらいいのか?何を届ければいいのか?
  どのような形で活動を続けるかはもう少し考える必要があると感じました。